9060問題の原因は?厚生労働省の対策や支援・8050問題との違いを調査

2019年5月28日に川崎市多摩区の登戸駅付近で、カリタス小学校の児童を狙った刺傷事件が起こり、その犯人は長年ひきこもりを続けた中年男性だったと報道されました。

大変痛ましい事件で、ニュースを見る度に私たちは心を痛める事になりました。

そのすぐ後にも、元農水省官僚76歳の男性が家庭内暴力を繰り返す44歳の息子が他人にも危害を加えるのではないかと恐れ刺殺するに至った事件が起こりました。

どちらもひきこもりの中高年が絡んだ事件です。

昨今、ひきこもり家族問題の長期化が進み『8050問題』として社会問題となっていますが、それに続き『9060問題』がもう起こっています。

この記事では『9060問題』の原因と『8050問題』との違いを調査しています。また、厚生労働省の対策や支援も併せて調査しました。

目次
『8050問題』とは何か?
『8050問題』と『9060問題』の違いは何か?
『9060問題』の原因は何か?
厚生労働省はどの様な対策や支援を行っているのか?

『8050問題』とは何か?

ひきこもりと言う社会問題は元々、若者特有の社会問題と言われていました。

しかし昨今では、当時のひきこもり問題は改善されず解決しないま放置され、高齢となってしまった親の元でひきこもり生活を続ける40歳~59歳の中高年層が増加しています。

現在では、親子ともどもが高齢化してしまった状態が、ひきこもりの新たな社会問題となっています。

この様に、80代の高齢な親が中高年代の50代子供の生活を支える状況が『8050(はちまるごーまる)問題』と言われています。

高齢の親は仕事を退職した後である事が多いです。収入は年金。それで足りない分は貯金を切り崩して生活費に充ててる場合が多いです。

ひきこもり続けている中高年には殆ど収入が無く、自身の生活の全てを親に依存した状態なので、依存されている親の負担は相当に重いものとなっている現状です。

『8050問題』と『9060問題』の違いは何か?

『8050問題』の延長線上にあるのが『9060問題』ですが、生じる問題は様子が変わってきます。

『8050問題』では、主に経済的な負担や生活の困窮などでしたが、高齢化が進むと親の介護が必要となるケースや親が亡くなり支えとなる収入源などが全く無くなる問題が挙がります。

ひきこもりを続けている人は他人が自分の家に入ってくるのを嫌がる事が多く、親が依頼した介護サービスの職員を追い返してしまったりすることもります。

だからと言って自分が親を介護する事は無く、弱った親を放置しそのまま衰弱死させたと思われる事件も起きています。

更に、死亡した親の死亡届を出さずに年金などを受け取り続けたひきこもりの中高年がニュースが増えたようにも思われます。

9060問題では介護が必要な親へ適切な介護をすることが出来ず、結果ネグレクト状態になり、そのまま衰弱死してしまったと思われる事件も起きています。

また、生活費確保の為に、親が亡くなった後にも死亡報告を役所にせずに不正に親の年金を受け取り続ける事件少なくありません。

8050問題では親の経済的な負担や生活の困窮などが主でありましたが『9060問題』に進むと、親が介護が必要であったとしても適切な介護を受けられず、子の介護拒否でネグレクト状態により死亡してしまうなど生死に関わる事件や、それに伴い親の年金を自分の生活費の為に不正に受給し続けると言う犯罪行為にまで繋がる事になっています。

『9060問題』の原因は何か?

『8050問題』からひきこもりの長期化によ『9060問題』へと移行している中高年のひきこもり問題。

ひきこもりが改善されずに長期化・高齢化にすすむ原因は何なのでしょうか?

まず、『8050問題』は子供がひきこもりとなった時に親が外に助けを求めずに家族のなかだけで解決しようと試みる事が最初の過ちと言えます。

『子供も疲れてしまったのだろう。少し休めばまた外に出て働くはず。それまでは親である私たちが支えよう。』

そう考え子供を援助し続けるのがひきこもりの長期化の要因になっているのです。

何年、何十年とひきこもりを続けてしまうと社会からは完全に孤立してしまい、自己肯定感の低下や働く事に対するネガティブなイメージが出来上がっており、自分の意志だけでは社会復帰をすることは不可能になっています。

『9060問題』は先の『8050問題』が起こった時に、家族が公的な支援や援助などに頼らなかったせいでより問題を難しく複雑化させたうえに、ひきこもりの解決を時間が解決してくれるだろうと甘く考えた結果だと思います。

厚生労働省はどの様な対策や支援を行っているのか?

『9060問題』では親の生死に関わる問題や子供が年金を不正受給するなどの犯罪が更に増えると予想されます。

その様な予想がされている中、厚生労働省はどのような対策や支援を行っているのか調べてみました。

ひきこもり対策推進事業。

ひきこもり対策推進事業とは

厚生労働省では、従来から、精神保健福祉、児童福祉、ニート対策等において、ひきこもりを含む相談等の取組を行ってきましたが、平成21年度からは、これらの取組に加え、「ひきこもり対策推進事業」を創設し、ひきこもり対策の一層の充実に取り組んでいます。

また、平成30年度からは、生活困窮者自立支援制度との連携を強化し、訪問支援等の取組をふくめた手厚い支援を充実させるとともに、ひきこもり地域支援センターのバックアップ機能等の強化を図っています。

出典:厚生労労働省HP

ちょっと固いね。

分かり易く言うと『10年ほど前からひきこもりの相談とか受け付けてました!がしかし、ひきこもり問題思ってたよりメッチャやばいと気が付いたので平成30年度からひきこもりで困っている本人&家族の為に社会と繋がれる様な支援を国は充実させましたよ!』って事です。(´・ω・`)メッチャざっくりすんません。

出典:厚生労働省HP

お住いの各地域でひきこもり支援を充実させ、相談などいつでも受け入れられる体制が整っています。社会との接点を見つけられずにいる方や、そのご家族は一人で悩まずに、是非公的支援を頼る事を絶対おすすめします!

思いつめずに。。。相談という感じで。

私の住む地域のひきこもり支援センターの連絡先はこちらです。

沖縄県ひきこもり専門支援センターHP ←クリックしたら支援センターHPへ飛びます。

南風原町字宮平212-3 沖縄県立総合精神保健福祉センター内 098-888-1455

他都道府県の支援センター情報もあります。
厚生労働省HPで各地域支援センターの連絡先など掲載されていますので是非ともこちらをクリック!

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